TOKYO サクラめぐり
2005年 04月 10日
東京の桜を見ておこうと、就活がてら桜めぐりをしてきました。
今日は文京区、「播磨坂の桜並木」を紹介します。
播磨坂はその名の通り、江戸時代、この近辺に常陸府中藩主松平播磨守の上屋敷があったことにちなんでいます。道路の両側、中央の遊歩道、合計4列もの桜並木が連なっていて、その光景は圧巻です。周囲は閑静な住宅街で散策にも適しています。最寄り駅は地下鉄丸の内線の茗荷谷駅です。
実はこの播磨坂、よくよく調べてみると桜並木以外にも興味深いものがあったのです…
それはこの播磨坂の歴史です。
播磨坂の別名は環状3号線。そう。実はあの有名な環八や環七と同様、皇居を中心とした環状道路の一つなのです。しかし、環三とは初耳という方もいらっしゃるのでは??それもそのはず。環三通りとは、実は未完成の環状道路なのです。
上の図を見れば分かるとおり、播磨坂は環状三号線の一部分であることが分かります。しかし、その区間は非常に短く、わずか数百メートル。そんな短い道路なのに幅40m、6車線、駐車帯あり、道路中央部は遊歩道、豊かな街路樹・歩道と非常に豪華なつくりとなっています。が、それも元々環状三号線の一部分と考えれば納得できますね。
戦後間もない頃の都市計画では、この様な広々とした道が至るところにつくられ、整然とした町並みをもつ都市、東京がつくられようとしていました。しかし、資金難などの問題からそれらの計画は断念。今の様に雑然な町並み、道路をもつ過密都市東京がつくりあげられたというわけです。
播磨坂は東京の理想の姿を、今にとどめているといえますね。
※詳しくは越沢明著の『東京都市計画物語(ちくま学芸文庫)』をご覧あれ。
by hi-paddy
| 2005-04-10 23:46
| 東京下町散策